会長挨拶
2019年12月初旬、中国の武漢市で第一例目の感染者が報告されてからわずか数か月で世界中にパンデミックを引き起こした新型コロナウイルス(COVID-19)の流行は、日本に於いては、翌年1月には感染患者が確認され、その後現在まで第7波の急激な感染者数の増加をきたし、いまだ終息の兆しを見せておりません。現在まで新型コロナウイルスに感染しさまざまな障害を残された方には心からのお見舞いを申し上げます。また、ご逝去された道民の皆様には衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。
さてこの間、日本国政府は4回の緊急事態宣言を発出し、新規感染者の抑え込みに懸命な努力を重ねてまいりました。 アイスホッケー界もその影響でさまざまな活動の自粛を余儀なくされ、北海道連盟が主催する大会や、地方連盟が開催する大会まで中止せざるを得ませんでした。しかし、現在は新型コロナウイルス感染に十分な対策を施して、無観客、有観客での開催を徐々に進めております。
さて、日本に於けるアイスホッケーの歴史は1915年まで遡りますが、国民に周知されたのは1966年に古河、福徳、岩倉、王子、西武の5チームが参加した日本リーグの開催からであろうと考えます。そしてこの年は奇しくも札幌五輪の開催が決定した年でもありました。
北海道アイスホッケー連盟は、この札幌冬季五輪の翌年1973年に北海道スケート連盟から分離・独立を致しました。道内でのアイスホッケー競技の隆盛は、日本リーグの人気が高まるに連れ頂点に達し、リンクは毎試合満席の状態が続きました。この間北海道アイスホッケー連盟では選手の強化・育成を目的に各種大会を開催し、競技人口の拡大と選手強化に尽力してまいりました。その結果、世界選手権、五輪などの国際大会へ参加する日本代表チームは、北海道出身の選手で占められるまでになり、幾多の精鋭を輩出してまいりました。しかし、チームの運営に多額の費用がかかるアイスホッケー競技では、どのチームも親会社が多額の資金提供でチームを支えていましたが、80年代にバブルが崩壊してからはそれも叶わなくなり、1999年に古河、2001年に雪印が廃部となり、2003年に国土が西武鉄道と合併し、日本リーグが消滅してアジアリーグが2004年から始まったころから低迷が始まりました。現在は、すべてのチームが地元の市民グループやスポンサーを中心とした運営に代わり、クラブチームとして当該都市や市民の支援を受けながらなんとか存続できている状態です。
また、地方での少子化の影響を受け、苫小牧、帯広、釧路などではアイスホッケーを行う子供たちが減少し、1学校単位ではチームを編成できない状態になってきています。その上、競技スポーツの多様化が進み、今は二刀流が推奨される時代になりました。冬季スポーツに関しても従来のスキー、スケートの他に、スノーボード、カーリング、フィギュアスケートなども脚光を浴びるようになり、室内スポーツの充実によりバスケットボール、フッツトサルなどさまざまなスポーツに競技人口が分散しております。アイスホッケー人口の減少は、連盟にとりましては死活問題につながりますので喫緊の課題と考えていますが、いまだその打開策を見いだせないで苦慮しております。
その一方、道連が河淵杯やスマイルリーグなどを設立して地道に活動してきた女子の強化・育成事業が身を結び、過去4回のオリンピックでスマイルジャパンは、徐々に素晴らしい活躍を遂げています。北海道連盟と致しましては、向後も女子のアイスホッケーを盛り上げ、発展させるとともに、オールドタイマーにも焦点を当てて、すべての年代で男女の分け隔てなく競技活動を支援していく所存であります。
また、男子の競技も過去オリンピックに8回(1972年の札幌五輪、1998年長野五輪は開催国参加)出場しておりますが、その夢を次回2030年に札幌市での冬季五輪開催の誘致活動に積極的に取り組み、悲願である札幌五輪での勝利を目指して取り組んでいく所存であります。
道民の皆様に於かれましては、北海道アイスホッケー連盟の活動にこれからもご理解とご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。
北海道アイスホッケー連盟
会長 足立 功一
組織概要
名称 | 一般財団法人北海道アイスホッケー連盟 (Hokkaido ice hockey federation) |
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設立 | 昭和48年8月 |
所在地 | 〒062-0905 北海道札幌市豊平区豊平5条11丁目1-1 北海道立総合体育センター内 |
連絡先 | 電話:011-788-2811 FAX:011-788-2812 |